社外秘をAIに入れないための3つの型|「伏せる・丸める・要約する」で仕事に使える範囲が広がる

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目次
札幌の経営者の方と話していて、AI活用が止まる理由はほぼ一つです。「お客様の名前や売上の数字を、AIに入れていいのか分からない」。分からないから、使わない。これはまっとうな判断です。
この記事では、入れない前提のまま、仕事に使える範囲を広げるための3つの型をお伝えします。難しい設定の話ではなく、話しかけ方の工夫です。
前提:AIに入れた内容はどこへ行くか
チャット型のAIに入力した内容は、サービス提供会社のサーバーに送られます。会社によって「学習に使う/使わない」「一定期間で削除する」などの扱いが違い、有料プランや法人プランでは学習に使われない設定が選べることが多いです。
ただ、どの設定でも「社外に出した」ことに変わりはありません。だから、設定を調べる前に「出さなくて済む形にする」のが先です。
型1:伏せる(匿名化)
固有名詞を記号に置き換えてから入力します。
×「田中商事の佐藤部長宛に、納期遅延のお詫びメールを書いて」 ○「取引先A社の担当者B様宛に、納期遅延のお詫びメールを書いて」
出てきた文章の「A社」「B様」を、送る前に自分で戻せばいいだけです。人名・社名・住所・電話番号・メールアドレスは、この型で全部伏せられます。
型2:丸める(概数化)
数字は、桁や割合に丸めます。
×「先月の売上は4,873,200円、粗利率は31.2%でした。来月の改善策を」 ○「月商500万円弱、粗利率3割前後の小売業です。来月の改善策を」
AIが出す提案の質は、ほとんど変わりません。正確な数字が必要なのは、あなたが判断するときであって、AIが提案するときではないからです。
型3:要約する(構造だけ渡す)
契約書や社内資料をそのまま貼らず、構造や論点だけを自分の言葉で渡します。
×(契約書の全文を貼り付けて)「この契約のリスクを教えて」 ○「業務委託契約で、納品後の修正回数に上限がなく、支払いは検収後60日です。発注側として注意すべき点は?」
これで、守秘義務のある文書を外に出さずに、AIの知識を借りられます。
3つの型で「できること」はどこまで広がるか
伏せて・丸めて・要約すれば、次の仕事はほぼ全部AIに手伝ってもらえます。
- お客様対応の文面(お詫び・案内・催促・お礼)
- 見積もり・提案書の構成と言い回し
- 求人原稿、社内通知、マニュアルの下書き
- 経営数字をもとにした改善案の壁打ち
- 契約や規約の論点整理(最終判断は専門家へ)
逆に、型に当てはめても出せないものは、はっきりしています。顧客名簿そのもの、個人情報が入った一覧、未公開の財務諸表の原本。これらは「AIに入れない」と決めてしまえば、迷いが消えます。
社内ルールの最小セット(3行で足ります)
長い規程は読まれません。最初はこの3行で十分です。
- 人名・社名・連絡先・口座は入れない(記号に置き換える)
- 数字は丸める(正確な数字は社内の表計算で)
- AIの出力は、送る前・使う前に必ず人が確認する
これを紙に印刷して、パソコンの横に貼る。それだけで、社内の「使っていいの?」が「この3つを守れば使っていい」に変わります。
次の一歩
3つの型に慣れたら、使っているAIサービスの「データの扱い」の設定を確認し、必要なら法人プランへ。順番は、型を身につける → 設定を確認する → プランを選ぶです。設定やプランから入ると、結局「何を入れていいか分からない」に戻ってしまいます。